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【どこがいい?】ダイビングライセンスを発行するダイビング指導団体を解説

PADI?NAUI?BSAC? どこがいい? ダイビング指導団体を解説
atsushi fujii
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  • GoPro11で撮影した伊豆や沖縄でのダイビングのビデオを、Adobe Premiere Proで編集して毎週末更新
  • コンセプトは「臨場感ある動画を見て、実際にダイビングを体験したつもりになってもらう」こと

ブログ記事の文字だけでは伝わりにくい魅力にも、きっと共感してもらえると信じています。ぜひご覧いただいて、「いいね」とコメントをしてもらえると嬉しいです。楽しめたらチャンネル登録もよろしくお願いします。

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こんにちは。淳です。ダイビングを始める1歩目、ダイビング指導団体を解説します。

  • 一番いいダイビングライセンスの発行元はどこなんだろう
  • 自分の個性に合うダイビング指導団体はどこなのだろうか
  • たくさんあるダイビングの指導団体に違いはあるのだろうか
  • ライセンスの種類が多くて何のライセンスを取ればいいのだろうか

ダイビングをするには、ダイビングライセンスが必要です。そのため最初に決めることは、「どこのダイビング指導団体のライセンスを取得するのか」です。

ダイビングライセンスと呼ばれることが多いですが免許証ではなく、ダイビング指導団体がそれぞれで発行するダイビング認定証です。発行元が複数ありどの指導団体を選べば自分に合っているのかとか、間違いがないのかとか迷ってしまう人は多いです。

私は、伊豆のダイビングポイントを中心に約10年間のダイビングを経験してきました。8年の間ファンダイビングを経験した後、NAUIダイブマスターを取得した現役ダイバーです。

そこでこの記事では、まずダイビング指導団体を選び、その後ダイビングショップを探すというアプローチで解説します。世界的なダイビングライセンスの枠組みとそれに参加しているダイビング指導団体を解説し、その中でもおすすめの3団体であるPADIとNAUI、BSACの理念や歴史から特徴を深掘りします。さらに、取得した方が良いライセンスの種類やライセンス取得講習に最適の時期もご紹介します。

この記事を読めば、ダイビング指導団体のPADIとNAUI、BSACの個性が把握できて、自分に合う指導団体を把握できます。また、初級ライセンスで出来るダイビングの内容から、初めてのファンダイビングまでの費用、取得講習申し込みにおすすめの時期まで分かります。

PADIはダイビング教育機関を名乗る通り、教育プログラムが明確で万人におすすめできます。歴史がありダイビング理論学習も十分しますが、実習がやや体育会系でトレーニングを積む方がが安心する人はNAUIを選ぶと良いでしょう。ダイビング指導団体の特徴を知って自分の個性と合うところのダイビングライセンスを取得したい方は、ぜひ最後まで読んでいってください。

ダイビングのライセンス取得費用が知りたかった方は、別の記事で詳しくまとめています。こちらの記事をぜひ参考にしてください。

 ライセンス取得とファンダイビングに参加する費用の最安値の方法を紹介した記事はこちら

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国際的に通用するダイビング指導団体を知ろう

ダイビング指導団体はたくさんありますが、せっかく取得したダイビングのライセンスが一部の地域でしか使えなければ意味がありません。まず、ダイビング指導団体を取り巻く、国際的な規格や枠組みと日本のCカード協議会のことを解説します。これらに対応した国際的に通用するダイビングライセンスの取得を目指しましょう。

ISO規格の取得

ISOは国際標準化機構の略称で、ISO規格は同じ品質やサービスを提供できるようにする国際的な基準のことです。

ダイビングに関係するISOの品質規格は次の2つです。

  • ISO 24801 : レクリエーションダイバーの指導
  • ISO 24802 : リーダーシップ・プロフェッショナルダイバーの指導

おすすめしているPADINAUI、BSACはISO規格の認証を受けていることが確認できました。

ISO規格の認証を受けているということは、同じ品質レベルでレクレーションダイバーの指導が行われるということです。つまり、オープンウォータースクーバダイバーコース(OWD)などの内容は、指導団体が違っても同一レベルのスキルは求められているということです。

ISOとは、スイスのジュネーブに本部を置く非政府機関 International Organization for Standardization(国際標準化機構)の略称です。

ISOの主な活動は国際的に通用する規格を制定することであり、ISOが制定した規格をISO規格といいます。

ISO規格は、国際的な取引をスムーズにするために、何らかの製品やサービスに関して「世界中で同じ品質、同じレベルのものを提供できるようにしましょう」という国際的な基準であり、制定や改訂は日本を含む世界165ヵ国(2014年現在)の参加国の投票によって決まります。

WRSTCの登録

WRSTCの正式名称は The World Recreational Scuba Training Council といい、ダイビング指導団体が集まって形成された組織です。WRSTCはダイビング教育の世界基準を確立するため、1999年に設立されました。世界中のレクリエーショナルダイビングを行う人々の安全に取り組むための組織で、目的の一つは世界的な最低限のトレーニング基準の開発です。つまり、登録しているどの団体からライセンスを取得しても同等の水準の訓練を受けられることが保障されています。

WRSTCに登録されていて、日本でも聞き覚えのある指導団体は次の通りです。

  • PADINAUI、SDI、SNSI、SSI、(DAN) ほか。

RSTC Europeにも、BSACの名前が確認できません。また、RSTC Japanには個別にダイビング指導団体が明記されていませんでしたが、日本のCカード協議会が登録しています。

 WRSTCの公式ホームページはこちらから

Cカード協議会

Cカード協議会の正式名称は「レジャーダイビング認定カード普及協議会」といい、日本国内の主要なCカード発行団体によって構成されている団体です。WRSTCに正式加盟しているので、Cカード協議会に加盟している指導団体はWRSTC最低指導基準に準拠することになります。

Cカード協議会を構成するのは、次の14団体です。

PADINAUI、SSI、SDI、BSAC、SNSI、DACS、JUDF、JAPAN CMAS(JCS)、CMAS Jeff、JP、KD Japan、STARS、Three-i

(順不同)

Cカード協議会にはBSACの名前がありますので、こちらを通じてWRSTC最低指導基準に準拠という形になります。

Cカード協議会の公式ページはこちらから

ライセンス発行の規模

それぞれのダイビング指導団体が個別にダイビングライセンスの認定数を公表していないので、比較することは難しいです。ただ、数少ないダイバーの人数を開示しているPDAIがPRする通り、規模No1はPADIであることに異論はないでしょう。

おすすめのダイビング指導団体 3選

ライセンス取得講習を開催しているダイビングショップが多くて受講しやすく、海外でも問題なくダイビングが出来るおすすめのダイビング指導団体は次の3つです。

おすすめダイビング指導団体の特徴を、使命や理念などから深掘りしていきます。

厳選された3選を深掘りしてもまだ迷うようであれば、PADIを選ぶのが無難です。なぜなら、ライセンス発行の規模が一番大きくて、ISOやWRSTCの国際的な枠組みにも対応し、Cカード協議会にも登録しているからです。

PADI (Professional Association of Diving Instructors)

PADIの使命

目的

PADIは、世界各地でのレクリエーション・スクーバとスノーケリング・ダイビングに対する一般の人々の関心を高め、期待に沿うプログラム開発に取り組むことを目的として存在している。

スローガン

PADI – The Way the World Learns to Dive

ビジョン

PADIは、スクーバ・ダイビングのプロフェッショナルと熱心な愛好者の教育的な開発における世界のリーダーとなることをめざす。

使命

世界中のより多くの人たちにスクーバ・ダイビングを教えて、その素晴らしさと楽しさを知ってもらう。

PADI ホームページより
  • プログラム開発に取り組むこと
  • 教育的な開発における世界のリーダー

という言葉がある通り、スクーバ・ダイバーの教育プログラムを特に大切にしている内容です。そのため、スクーバダイビング教育機関という日本語表記を採用し、指導団体とは表記していないです。

PADIの特徴まとめ

PADIは世界最大のスクーバダイビング教育機関で、180ヶ国以上に135,000人以上のプロフェッショナルメンバーと5,800以上のダイブセンターが存在します。PADIの講習は、様々なフィールドテストや潜水医学など専門家と協力して開発され続け、ダイビング初心者からプロフェッショナルまでダイビングの楽しみ方を段階的に学べます。

その昔、ダイビングのトレーニングは軍隊式の任務遂行型で肉体的な能力が要求されるものでした。しかし、PADIはダイビングのトレーニングを改革しました。PADIは手軽に安心して楽しむことを重視した継続的なトレーニング方法を目指してダイビング教育プログラムの開発を行いました。そして、段階を追ってレベルアップできるよう、短期間で最大の効果を得られる教育プログラムも開発しました。

PADIの効率良く簡単に学べる充実した教材を使い事前学習を進めることで、知識面だけではなく実際のコースで行うスキルの手順を確認できます。そのためプールや海での練習も快適に、安心して受講することができます。

世界のダイビング人口のシェア6割以上を占めるとまで言われる、世界最大のダイビング教育機関がPADIです。殆どのダイブサイトに、ダイブセンター・ダイビングショップがありダイビングライセンス取得後も安心です。

NAUI (National Association of Underwater Instructors)

NAUIの理念

NAUIの目的は、クオリティが高く実践的なダイビング講習を提供することにより、人々にダイビング活動をできる限り安全に楽しんでもらえるようにすることと、世界の海の環境保全活動を積極的に推進することです。

そのためには、クオリティの高いNAUIリーダーシップメンバーやインストラクターを育成することが最も重要です。

私たちNAUIが大切にしている2つの理念を紹介します。

『最愛の人を任せられる信頼』

私たちは、資格を与えられる人に自分の最愛の人を任せられないのなら、その人にはNAUIリーダーシップメンバーやインストラクターの資格を与えられるべきではないと考えています。

『DIVE SAFETY THROUGH EDUCATION 教育を通した安全なダイビングの実践』

NAUIではそれぞれのコースに基準を設定し、NAUIリーダーシップメンバーやインストラクターが行う活動をサポートする各種のプログラムや商品を提供しています。また、NAUIスクーバセンターやリゾートサービスといった加盟店のビジネスサポートを行い、人々に安心して海を楽しんでもらえるクオリティの高いダイビング講習や活動が提供されるようにしています。

NAUI JAPAN ホームページ

『最愛の人を任せられる信頼』とあるように、愛と信頼が土台になった人間味を強く感じる内容です。もちろん、トレーニングで達成すべきスキル項目は明確に定義されています。

NAUIの特徴まとめ

1960年にアメリカでダイビングインストラクターコースを開催し、世界で初めて民間のスクーバダイビングの指導員組織が誕生したのをきっかけにNAUIは始まりました。当時はまだ、インストラクタートレーニングプログラムをはじめインストラクターやコースディレクターの制度が整っていませんでした。そのため、「この人ならインストラクターとして自分の最愛の人の講習を任せられる」というスキルを持つ人を相互にインストラクターに認定したことがNAUIの理念の基礎になりました。

NAUIはこの理念を信条にして数多くの質の高いインストラクターやリーダーシップメンバーを育成してきました。人材の豊かさと優れた指導法により世界的に信頼されるダイビング指導機関として、NAUIは広く認められてます。「NAUIの歴史=レジャーダイビングの歴史」といっても過言ではありません。その信頼性と実績は、世界中で活躍する多くのNAUIメンバーによって証明されています。

PADIの特徴まとめにあった「ダイビングのトレーニングは軍隊式の任務遂行型で肉体的な能力が要求されるものでした。」というのは、おそらくNAUIのことを指しているのではと思います。NAUIにも明確な達成基準は存在しますが、インストラクターの主観による「確実にできる」という判定があると言われ、他の団体より訓練の要素があります。

ダイビング教育団体PADIとダイビング指導団体NAUIとでテキストを比較した記事はこちら

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BSAC (The British Sub-Aqua Club)

基本理念

SAFETY FIRST

設立当初から常に一貫して私たちBSACが掲げている「水中での探検、科学、スポーツなどの活動と、それらの安全性を促進する」という基本理念。この理念を遵守し、「SAFETY FIRST = 安全はすべてにわたって優先する」というポリシーは、私たちBSACのすべての活動の根幹をなすものです。

私たちが提供する技術も知識も器材も、すべて、この「安全最優先」というポリシーのもとに構築されています。ダイビングで当然抱えているリスクを、いかにダイバーの自己責任において回避し、安全に、計画的に、実行していくかということをダイバーと共有し、より豊かなダイビングの世界を創造していきます。

TRAINING

私たちが考えるインストラクターの定義は、常に発展と向上をめざす「プロフェッショナルインストラクター」であることです。BSACでは、常にインストラクターの質的向上をめざして、徹底したインストラクター教育を行っています。

インストラクターが、もっとも効果的な方法でインストラクションを行うことで、ダイバーの安全で楽しいダイビングにつながると考えます。新しい器材、技術の進歩、そしてダイビング環境。その変化に対応していかなければ、当然、指導効果が減退し、指導を受けるダイバーにとって不利益となります。

日進月歩するさまざまな技術を絶えず学び続け、自らの能力をさらに向上させる方法を知っている優れたインストラクターの育成に努めています。

もし皆様が2回、3回と同じ海に訪れたとしてもBSACインストラクターは常に新しい感動を提供してくれます。そしてより安全で、より素晴らしい海の世界に皆様をいざなってくれることでしょう。

DEVELOPMENT

私たちBSACは、ダイバー個々のレベルに応じてさまざまなトレーニングプログラムを提供しています。

安全を最優先した独自のプログラムに従い、必要な経験を積んで、安全に手順を踏めば、海は素晴らしい感動を与えてくれます。そのためにダイバーは、それぞれの技術と経験の拡大と同時に、知識もひとつひとつ増やしてしていかなければいけません。

陸上と水中環境の変化などに対処する際の必要な知識や経験を得るための初期トレーニングから、より高度なテクニックの修得に至るまで、私たちの住む日本にあったプログラムを作成しました。

それは、海外で作成されたプログラムとは違い、日本にあった環境でのダイビング指導を行う事により、さらにダイバーの安全と技術向上をサポートします。「人間が海に入るには潜在的にリスクがある。」

その前提をしっかりと念頭に置き、スクーバダイビングの限界を教え、その範囲内でレクリエーショナルダイビングが楽しめるダイバーの成長をバックアップしています。

ECOLOGY

スクーバダイビングを楽しむために、そしてなにより、いつまでも美しい海を楽しむために、海の環境保護への取り組みも私たちBSACは重要な使命のひとつです。スクーバダイビングの技術を磨き、素晴らしさを伝えていく事と同時に、ダイバーの環境保全の意識をいかに高めていくかが大切であると考えます。

つまり、楽しむことと同時に、水中環境の大切さをしっかりと啓発していく。ダイバーの経験不足、知識不足の不注意による水中での多くの無意味な破壊を回避し、海に生息する貴重な生命を傷つけることなく将来にわたって守っていく。

生物の保護・観察や清掃などの水中環境保護をダイバートレーニングの重要な一部分と位置づけ、積極的に活動を続けていきます。

BSAC JAPAN ホームページより抜粋

BSACの特徴まとめ

BSACは1953年に英国のロンドンで設立されて以来、国際的な安全ダイビングの普及と海洋への探求と科学に貢献し、世界中に支部を持つまでに発展してきました。

「SAFETY FIRST」(安全はすべてにわたって優先する)という基本理念を掲げ、とても安全性に配慮している特徴があります。開発されたプログラムや考え方は、全てのダイバーに安全で素晴らしいダイビングを約束してくれる事でしょう。

PADIとBSACで初級ライセンスのテキスト比較をした記事はこちら

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ダイビング指導団体の生い立ちと信頼性を知ろう

ダイビング指導団体の生い立ちと、PADIとNAUIが世間的にどのような信頼性を得ているのかをご紹介します。生い立ちはそれぞれのホームページに掲載されている内容を組み合わせています。PADIやNAUIは、ダイビングをしない人でも知っている機関への技術提供を行っているのです。

おすすめダイビング指導団体の歴史

1953年 BSAC 英国ロンドンで創立

1955年 NAUI 米国でアンダーウォーターインストラクション認定コース開催

1955年 BASC 英国政府の諮問機関からスポーツダイビングの公式指導団体をして任命された。

1959年 BSAC ダイバー達の国際協力の場としての世界水中連盟「CMAS」の創設に中心となって貢献

世界最初のダイビング指導団体は、”BSAC”でした。NAUIが世界最初と思っていたので意外な結果です。今は、民間のダイビング指導団体としてはNAUIが世界最初というスタンスになっています。

  • 1951年サンフランシスコ平和条約の締結
  • 1953年テレビ本放送開始 街頭テレビが人気

ダイビング指導団体が設立され始めた1950年代は、戦後の世界が始まったという時代背景がありました。

1960年 NAUI 第1回NAUI ICC(インストラクター認定コース)開催

1966年 PADI 米国シカゴに誕生

1967年 PADI 日本人初のPADIインストラクターを認定

1969年 NAUI 第1回NAUI ICUE(国際潜水教育学会)開催

この記事でおすすめしている3つのダイビング指導団体が揃ったのが1960年代です。

  • 1964年東京オリンピックが行われる
  • 1965年日本が高度経済成長時代に入る

日本にもスクーバダイビングが入ってきた1960年代は、日本がとても元気だった時代でした。

1970年 NAUI 日本での第1回NAUI ITC開催・NAUI JAPAN誕生

同年  PADI 日本にPADI潜水指導協会が設立

1976年 NAUI 世界で初めてダイブマスター認定コースを設立

NAUIとPADIが日本に拠点を作り始めたのが1970年代です。

  • 1970年日本初の万国博覧会(大阪万博)開催
  • 1972年アジア初の冬季オリンピックが札幌市で開催

日本でもスクーバダイビングが普及し始めた1970年代は、国際的なイベントが多い時期でした。

1982年 PADI PADIインターナショナル・ジャパンを設立

1987年 BSAC BSAC JAPANを設立

1980年代に、PADIとNAUI、BSACに日本の窓口が揃うことになります。

  • 1985年プラザ合意
  • 1988年日経平均株価が3万円を突破
  • 1989年平成の時代が始まる

1980年代はまさにバブル景気の絶頂期。何かとお金を使うダイビングもさぞ流行したことでしょう。

PADIとNAUIの信頼性を知ろう

PADIとNAUIがダイビング業界以外で、どのように評価され採用されているのかご紹介します。評価を受ける内容が違いそれぞれの特徴が浮き彫りになっています。

PADIはダイビング教育機関という通り、教育機関での評価が高いです。

  • アメリカ教育評議会(ACE)は各種PADIコースのいくつかを大学の単位に推奨
  • Canadian Learning BankのOpen Learning Agency によって教育単位に認めている
  • オーストラリア・ナショナル・トレーニング機関がPADIコースを認可

各国での教育単位に認められているのは教育目的を達成する力があると評価された証です。

NAUIはダイビング指導団体ということで、公的機関でNAUIコースプログラムが評価されています。

  • NASA(アメリカ航空宇宙局)のジョンソン宇宙センター中性浮力実習室の公式指導機関としてサポート
  • ウォルトディズニーワールドリゾートの一部アトラクションをサポート
  • アメリカの湾岸警備隊のレスキューダイバーのトレーニングにNAUIコース・プログラム基準が取り入れられている

様々な機関で、NAUIプログラムの指導が評価されています。

ダイビングライセンスは何を取得すれば良いの

最初に必要なダイビングライセンスの種類と講習内容を説明します。そして、気になる初めてのファンダイビングに参加するまでに必要なお金と、ライセンス取得講習に適した時期についてもご紹介します。

オープンウォータースクーバダイバーを取得しよう

ダイビングへの第1歩に必要なライセンスは、オープンウォータースクーバダイバーコースです。このライセンスを取得すれば、トレーニングを受けたダイビング活動やダイビングエリアと同じような環境でダイビングできます。一般的にライセンス取得講習は、日中にビーチから歩いて海にエントリーして行います。したがって、ライセンスをステップアップするまでは、日中でビーチエントリーのダイビングを楽しみましょう。

ダイビングのライセンスの特徴として、ライセンスの種類で潜って良い最大水深が決まっています。オープンウォータースクーバダイバーは最大水深 18m以下です。

18mというのはマンションの5〜6階に相当する高さです。もっと具体的に有名なダイビングポイントで水深18mの範囲を説明してみます。

  • 伊豆海洋公園の場合、エントリーして真っ直ぐ進んで砂地に降りた辺りや1の根が岸側から途切れる手前が水深 18m付近です。岩場から降りては進めませんが案外広い範囲を見て回れます。
  • 大瀬崎の湾内の場合、エントリー後一段下がった先はなだらかに水深が深くなり、15m付近に魚礁など魚を見れるポイント作られていて広い範囲で楽しめます。

ダイビング指導団体で少し名前が違う可能性がありますが、最大水深 18m以下で監督者なしでもダイビングできることを基準に選んでください。

ライセンス取得講習の内容は、学科講習とプール講習、海洋講習の3つに分かれています。

学科講習
テキストを用いてダイビングの知識を学ぶ

主に学ぶのは3つです。

  • 水中という特殊な環境での身体への影響
  • ダイビング器材の種類と扱い方
  • 海の環境での注意点
プール講習
プールでダイビングスキルの習得をする

学科講習で勉強した内容を安全が管理された環境で、ダイビング器材を装着して行います。学んだことを確実にできるようになるのが講習の目的です。

海洋講習
ダイブサイトでダイビングスキルを実践する

プール講習で身につけたスキルを使い、本当のダイビングの環境で実践できるようになるのが講習の目的です。

プール講習は、プールが近くにないか海の方が近い場合は、波の穏やかな浜辺で行っても良いことになっています。

始めのダイビングライセンスを説明した記事はこちら

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初ファンダイビングまでの費用を解説

ダイビングのライセンス取得して初めてのファンダイビングに参加するまでに必要なお金は、約59,500円です。内訳は次の通りです。

伊豆半島の川奈というダイブサイトの近くにあるダイビングショップが、ライセンス取得講習が一番安くて38,500円でした。3日間の合宿形式で、取得講習中の宿泊費も含まれています。伊豆を代表するダイブサイトの大瀬崎と伊豆海洋公園で、ガイド付き2ダイブのファンダイビング代が11,000円が最安でした。都内からの移動を想定すると交通費が1日 約5,000円で、ライセンス取得講習とファンダイビングの約10,000円です。下記の記事で詳しく解説しています。

ライセンス取得とファンダイビングに参加する費用の最安値の方法を紹介した記事はこちら

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オープンウォータースクーバダイバーのライセンス取得講習に必要な日数は、プール講習に1日間と海洋講習に2日間です。この他に学科講習の受講をします。学科講習は、1度に取れる時間や事前学習、eラーニングなどがあり人により必要な期間が異なります。事前学習なしの対面で受講であれば6時間が目安です。

3日間の合宿形式だと1週間あればおそらく取得可能です。週末ごとなど開催日に合わせて通うのであれば1~2ヶ月かかることもあります。ただ、合宿形式でも思い立ってすぐ予約取れないこともあるので余裕を持って計画立てた方が良いでしょう。

ライセンス取得講習の申し込みに適しているのは5月〜6月です。この時期はまだ、陸上は暖かくても水温はまだ低く透明度も低いことが多いので、海洋講習は少し寒い思いをするかもしれません。でも、7月から始まるダイビングの季節をファンダイビングからスタートできます。ダイビングは10月頃まで楽しめますので、1年目から夏季の長期休暇を含めて4ヶ月間しっかり楽しめます。

真夏を感じる8月頃にライセンス取得講習に申し込むのでは少し遅いです。ライセンス取得講習を受けているうちに秋になり、快適にダイビングできる期間が短くなってしまいます。楽しさを十分実感する前にダイビングをしない期間が長くなると、活動再開のときに苦労することになります。

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ダイビングショップの選び方

ダイビング指導団体を選んだら、ライセンス取得講習を受けるダイビングショップを選ぶ必要があります。

  • ダイビング指導団体は基準を定めて、ライセンス講習の教材や実習プログラムを提供する
  • ダイビング指導団体からインストラクターと認定されている人が、ライセンス講習を行う

ライセンス取得でのダイビング指導団体とダイビングショップとはこのような関係性です。実は、ダイビング指導団体がライセンス講習を行ったり、ダイバー認定したりしないです。つまり、ダイビング指導団体が主催する試験場に集まっての学科試験や技能試験はありません。

オープンウォータースクーバダイバーコースを担当したインストラクターが合格基準に達していると認定するだけです。突き詰めればインストラクターによってライセンス取得講習の質は変わるので、ダイビングショップ選びはダイレクトにダイビングライフに影響があります。

ダイビングショップは、ダイブサイトの近くにあるショップと都市部にあるショップとがあります。便宜上、都市型と現地型と立地で呼び分けられていますが、資格や権利、どれくらい離れたらなど明確な基準はないです。

現地型ショップと都市型ショップの運営スタイルが少し異なります。現地型ショップは現地オプションツアー会社兼施設運営会社に対し、都市型は旅行ツアー会社兼現地オプションツアー会社というイメージです。利用者の目線では、現地型ショップを使うときは個人旅行、都市型ショップを使うときはツアー旅行となります。

自分に合うダイビングショップを選ぶ基準を2つ提案します。

  • ダイビング指導団体からの評価で品質を知る
  • SNSやホームページの更新頻度で雰囲気を知る

ダイビング指導団体からの評価は、次の方法で確認できます。

どちらの評価も1年ごとに表彰と更新されていて、絶対的な指標ではないかもしれませんが参考になります。

SNSやホームページを頻繁に更新していると、ダイビングショップの雰囲気を知って自分と相性が良いかを確認できます。新しいお客様を増やすことに積極的な内容であれば、開放的で気軽に参加しやすいです。でも、巧みなマーケティングに乗せられないように気をつけましょう。

3日間や4日間の合宿形式の場合は、ダイブサイトの近くにあるダイビングショップを選び、日常生活のすきま時間で通学形式の場合は、都市部にあるダイビングショップを選ぶと良いです。

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まとめ:万人におすすめできるのはPADI

おすすめダイビング指導団体のまとめ
  • PADIの教育プログラムは明確で、万人におすすめできる
  • NAUIはトレーニング色が強いので実習で自信つけたい人に向いてる
  • ダイビング業界の主な枠組みは、ISO認証とWRSTC、Cカード協議会の3つあり日本で活動しているダイビング指導団体はほぼ対応している
  • WRSTCにBSACの参加が確認できない
  • ライセンス発行規模は、PADIが世界シェアNo1だった
  • 最初にオープンウォータースクーバダイバーコースを受講し、最大水深 18m以下でダイビングできる認定を受ける
  • 初めてのファンダイビングまでに必要な費用は、最安プランで約59,500円必要
  • ライセンス取得講習は指導団体が認定したインストラクターが実施する
  • ライセンス取得講習を行うインストラクターが在籍するダイビングショップ選びが重要になる

PADIはダイビング教育機関を名乗る通り、教育プログラムが明確で万人におすすめできます。歴史がありダイビング理論学習も十分しますが、実習がやや体育会系でトレーニングを積む方が安心する人はNAUIを選ぶと良いでしょう。どちらを選ぶにしろダイビング指導団体の特徴を知って自分の個性と合うところのダイビングライセンスを取得しましょう。

日本で活動する主要な指導団体は、ISO認証を受けていて、Cカード協議会に参加しています。国際的な枠組みのWRSTCには、BSACが直接的に参加していなかったです。これが世界の一部で使えないと言われる所以かもしれないです。

ライセンスの発行規模は比較可能な公表データがありませんでしたが、世界規模でPADIがNo1であるのは間違いないでよう。

日本でのスクーバダイビングの歴史は、1960年代に日本でもスクーバダイビングが行われるようになり、1980年代にはPADIやNAUI、BSACの日本窓口が設置されたことが分かりました。

ダイビングを始めるときはまず、まず、オープンウォータースクーバダイバーコースを受講します。そして、最大水深 18m以下でダイビングして良いとの認定を目指しましょう。ライセンス取得講習から初めてのファンダイビングまでに必要な費用は、最安プランで約59,500円必要でした。また、ライセンス取得講習は5〜6月に申し込んで、7月には取得講習を終え10月までの4ヶ月間楽しむスケジュールがおすすめです。

さまざま解説してきましたが、ダイビング指導団体は基準を作成管理して、ライセンス講習の教材や実習プログラムを提供するところです。実際には、指導団体に認定されたインストラクターがライセンス取得講習を実施してダイバー認定をします。ダイビング指導団体選びと同等かそれ以上に、インストラクターが在籍するダイビングショップ選びがダイビングライフに与える影響は大きいので色々な角度から検討しましょう。

ダイビングがなんとなく楽しくないと感じたときは、ダイビング指導団体やショップ選びで自分と相性の悪い選択をしたのかもしれません。ダイビングショップはもちろん、ダイビング指導団体もステップアップコースを違う指導団体で受ければ変わることができます。1つに固執せず楽しみ方を広く探してみてください。

最後になりますが、ダイビング指導団体はどこもスクーバダイビング安全で楽しく行うための教育や指導を提供している団体です。それぞれにダイビングへのアプローチに特色がありますが「どこが一番優れているのか」という視点はナンセンスと考えてます。『どこも目的は安全で楽しいダイビング、その手段が違うだけ』

ではまた。どこかの海で。

ライセンス取得講習も掲載

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淳
ダイブマスター/カメラ好き
スキューバダイビング歴10年目の現役ダイバーです。
伊豆半島のダイビングポイントをメインフィールドに、年間50本以上潜っています。
YouTubeやX(Twitter)でダイビングのことを発信しています。ぜひフォローをお願いします。
※当ブログは「JIN:R」を利用しています。

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