伊豆オリジナルの魅力が盛り沢山!初心者におすすめのダイビングスポット3選
こんにちは。伊豆半島をホームエリアとしてダイビングを続けている淳です。
- 初心者でも楽しめるダイビングスポットを知りたいな
- 手軽に通えるダイビングスポットはないかな
- 伊豆にダイビングスポットなんてあるの
みなさんダイビングといえば、沖縄をイメージすることでしょう。でも、伊豆にもダイビングスポットは多く存在し、沖縄に負けず劣らず盛んにダイビングが行われています。
私は、伊豆のダイビングポイントを中心に約10年間のダイビングを経験してきました。8年もの間ファンダイビングを経験した後、NAUIダイブマスターを取得した現役ダイバーです。
そこでこの記事では、初心者にもおすすめできるダイビングスポットの特徴を伊豆に限定してご紹介します。
この記事を読めば、伊豆でダイビングが盛んな理由と伊豆を代表するダイビングスポットの大瀬崎や伊豆海洋公園、富戸の特徴が分かります。
初心者でも楽しめる伊豆のダイビングスポットを知りたい人は、ぜひ最後まで読んでください。
ダイビングツアー多数
ベテランも魅了される「伊豆でダイビング」の特徴
伊豆といえば、温泉や海水浴をイメージする人が多いと思います。でも実は、伊豆半島はその全域にダイビングスポットがあり、東日本最大のダイビングサイトとなっています。
伊豆海洋公園は、1964年に設立された日本でのレジャーダイビング発祥の場所です。1970年にNAUIが日本で初めて行ったインストラクターコースも、伊豆海洋公園で行われたとも言われています。
大瀬崎は、砂浜に沿って多くのダイビングショップが軒を連ねています。国内でスキューバダイビングが知られはじめた古くから多くの人が訪れて、ダイビングのメッカと呼ばれています。
また、伊豆半島は日本3大深湾と呼ばれる相模湾と駿河湾に接しています。相模湾と接する東伊豆と駿河湾と接する西伊豆では、水中で出会える生き物に違いがあります。特に駿河湾は最大水深 2,500mに達する日本一深い湾です。深海性の生き物がダイビングで潜れる水深まで上がって来て観測されることもあります。
伊豆半島は、その全域がユネスコが推し進める「ジオパーク」に認定されています。
ジオパークは、地質学的重要性を有するサイトや景観が、保護・教育・持続可能な開発が一体となった概念によって管理された、単一の、統合された地理的領域です。
伊豆半島の成り立ちは、フィリピン海プレートの運動と海底の火山活動によるものです。火山活動の影響が見られる特徴ときな地質に柱状節理があります。冷えていく溶岩やマグマ全体が縮むときに5角形や6角形の柱状の割れ目ができ、これを柱状節理と言います。
珍しい柱状節理と地質が伊豆海洋公園の水中で見られて、特にブリマチのポイント付近で顕著に見られます。岩が柱のようになっているのがお分かりいただけますか?
ジオパークの見どころの一つである大室山が噴火した時の溶岩が流れ込み、伊豆海洋公園や富戸のある城ヶ崎海岸を作り出しました。そのため、伊豆海洋公園や富戸に火山性のゴツゴツした岩場や大きな根があったり、富戸ホールなどの興味深い地形ができています。
ダイビングはできませんが、大瀬崎の先端には神池と呼ばれる池があります。この池は海のすぐ近く周囲を囲まれているにもかかわらず、なぜ淡水の池ができているのかわかっていません。
このように伊豆半島は他に類を見ない地形の楽しさがあります。
伊豆半島ジオパークのホームページには、詳細なスポット情報やパンフレットもありますので興味のある方は覗いてみてください。
伊豆半島は、太平洋を流れる暖流の黒潮の影響を受ける地域です。2017年8月から継続している黒潮の大蛇行期間は、暖水が流入しやすい状況が続いています。黒潮の本流が入る訳ではありませんが、支流は流れ込むことがあります。黒潮が入ると海水の透明度は一気に良くなり、水温も高くなる傾向があります。
初心者におすすめのダイビングスポット
- 海水浴場の砂浜から海に入れる大瀬崎
- ダイナミックな海を体験できる伊豆海洋公園
- ダイビング環境が充実している富戸
伊豆で初心者でも楽しめる3つのダイビングスポットについて、海の中の様子と施設の充実度を体験を通じてご紹介していきます。
ダイビングスポットの選出方法は、次の通りです。
- 各自のレベルに合わせたダイビングができる
- 代表的なダイビングスポットで生物情報などが豊富
- 都内から日帰りで無理なく訪れられる
- ベテランやリピーターの人が多い
大瀬崎と富戸ではボートエントリーも可能ですが、ビーチエントリーが主流のダイビングスポットとなっています。
大瀬崎と伊豆海洋公園・富戸との大きな違いをまとめました。
- 大瀬崎は、ダイビングサービスとダイビングショップが同じ
- 伊豆海洋公園・富戸は、ダイビングサービスとダイビングショップが別
船で例えると、自社船と乗り合い船の違いです。
大瀬崎では、空気シリンダーをはじめダイビング施設をダイビングショップ毎に運営しています。それに対して伊豆海洋公園と富戸は、1つのダイビング施設をいろいろなダイビングショップで使っています。
大瀬崎でダイビングするときは、ショップを選んで予約しそのショップの施設を利用しガイドをしていただきます。一方、伊豆海洋公園ダイビングセンターと富戸ダイビングサービスは、ダイビングの施設を管理して提供しているだけです。ダイビングガイドは常駐していないです。そのため、伊豆海洋公園・富戸でファンダイビングを開催しているダイビングショップを予約する必要があります。
- 大瀬崎は、毎週水曜と土曜、日曜の3日間可能
- 伊豆海洋公園・富戸は、年に数回イベントとして開催
海水浴場の砂浜から海に入れ初心者におすすめな大瀬崎
- ダイビングスポット:大瀬崎
- 西伊豆エリア
- 住所:〒410-0244 静岡県沼津市西浦江梨 993
- 所要時間:都内より約3時間
- ホームページ:大瀬海浜商業組合
海の特長
ダイビングスポットは大きく分けて、湾内、外海、先端の3つに分けられます。
ダイビングスタイルは、ビーチエントリーとボートエントリーが可能です。メインは、ビーチエントリーです。
湾内
多くのダイビングショップが立ち並ぶ目の前にある砂浜からエントリーします。
広い砂浜のそれぞれのダイビングショップの前または、好きな場所からエントリー&エグジットします。砂利に足を取られがちで特にエグジット時は、少し苦労を感じることになると思います。
1回のダイビングでは湾内の全体を見て回れないので、テーマや見たい生物により2回に分けることが多いです。
水中は、砂利のビーチから棚下に降りるとなだらかな砂地が広がります。所々に漁礁やガイドロープが設置されていたりと水中にも色々な工夫がされています。
急な水深の変化がなくて、砂地がずっと広がっていて視界を遮るものがなくて、潮の流れもほとんどなくて、始めたばかりでも不安がないダイビングポイントです。
キアンコウなど深海性の生物が見られたりと意外性も持ち合わせたダイビングポイントです。
湾内は、風やうねりなど海況の変化に強く、潜水禁止(クローズ)になることが殆どありません。
外海
ダイビングショップの前からダイビング器材を台車に乗せて、数分移動した場所にあります。
外海と呼ばれる中に、門下や1本松、柵下などといったダイビングポイントが並んであります。
エントリーは、水面の近くまでスロープが設置されていますがスロープは水中までは続いていです。その先の足元は岩が転がっていて、足の運びには少し慣れが必要かもしれません。水中は、岩場を抜けていくと砂地が広がり、スッと水深が深くなるというイメージです。
潮の流れがある場合もありますが大体は緩やかなものです。ただ、強い潮の流れが発生することがあるので油断は禁物です。
駿河湾に直接接する外海は、潮通りが良くて様々なレアな生物が見れることが多いです。例年マンボウの目撃情報やアケボノハゼなど深い水深にいる生物の観測情報があります。
先端
ダイビングショップから、ダイビング器材を台車に乗せて移動するポイントです。
大瀬神社の中からエントリーする土日祝日のみの限定ポイントで、大瀬神社に入るときにひとり100円必要という変わったところもあります。
エントリー&エグジットは、木々の間から岩場の中を進み海に入ります。スロープは無く、ダイビング器材を背負った状態で岩の上を少し歩くので足の運びに慣れが必要です。
水中は、岩場からエントリーしてなだらかに水深が深くなり、水底は大小の岩が敷き詰められた状態です。
限定ポイントということで、湾内や外海よりもキンギョハナダイなど群れが凄く、魚影の濃いポイントです。
大瀬崎でのダイビングの様子を撮影した動画です。
施設の充実度
大瀬崎のダイビングスポットに、共有施設はありません。
利用するダイビングショップの施設を利用することになり、どこを利用するかにより充実度の違いは大きくなります。
4つのダイビングショップだけ利用したことがあり、その時の体験をまとめると次の通りです。
- 室内・日陰でゆっくりとするスペースが少ない場合がある
- ダイビングショップ前の砂浜に、各自でシャワーや器材洗い場、器材干し場が設置してあるので狭い思いはしない。
- 歴史あるダイビングスポットなので、ダイビングショップの店舗も歴史を感じる面も多い。
- 自分の目的に合ったダイビングショップを選べる。
真夏の暑い日や春秋の肌寒い日または天候の悪い日には、陸での過ごし方には少し準備、対策が必要に感じます。
- シャワー&更衣室が広く充実してる。
- 温泉に入ることが出来る。
- 宿泊施設の充実度。
などダイビングショップごとに特色がありますので、目的に合ったところを選べば満足度も高く楽しめます。
ダイビングポイントの湾内は、夏季限定で海水浴場がオープンします。この海水浴シーズンは、砂浜の半分が海水浴専用になります。また、海水浴期間中の週末やお盆は入り口から大渋滞するので、普段以上に時間に余裕を持った計画が必要です。
大瀬崎のファンダイビングツアーの情報を見るダイナミックな海が初心者におすすめな伊豆海洋公園
- ダイビングスポット:伊豆海洋公園
- 東伊豆エリア
- 住所:〒413-0231 静岡県伊東市富戸841-1
- 所要時間:都内より約3時間半
- ホームページ:伊豆海洋公園ダイビングセンター
海の特長
ダイビングポイントは、ビーチ1ヵ所のみです。
ただ、ダイビングできる水中の範囲は広くて地形は変化に富んでいるため、コース取りは豊富で色々な楽しみ方があります。
水中がダイナミックであるが故に基本的に緩やかな波はあり、時々大きな波が入ることもあり注意が必要です。
砂地
エントリー口からまっすぐに進み、棚のような岩を下ると広がるエリアです。メインエリアと言っても過言ではなく、広く白い砂地が美しいです。
漁礁や水中ポストが設置されていたり、アオリイカの産卵床やクリスマスツリーなどが季節に合わせて設置されたりします。
カスザメやサカタザメ、ヒラメなど砂地の生物を見ることが出来ます。
1の根
エントリー口からを南方向に進み一番近い根です。
根の先端まで進むと水深30mほどの深さになります。先端の方はソフトコーラルも元気で美しいです。
カエルアンコウやハナタツ、ウミウシなどが良く見られます。
ブリマチの根
エントリー口から続く岩場の上を進むもしくは、砂地の上を超えて行くエントリー口からは非常に遠いポイントです。
ウミガメの目撃情報も多く、ソフトコーラルも豊かで、魚の群れも素晴らしい場所です。海底から火山が隆起して固まった独特形をした岩も多く地形も楽しめます。
ただ、潮の流れがある場合が多く、たまに強い流れになる場合もあります。
空気残量の管理や泳力も少なからず必要なことから中~上級者向けと言えます。
2の根
1の根からさらに進み、1.5の根をも超えた先にあるポイントです。
キンギョハナダイの群れなどとにかく魚影が濃くて、ソフトコーラルも豊かな場所です。
時に流れが強いこと、根の下の方まで降りると水深が深くなることから、空気残量の管理やしっかりと泳ぎ切れる体力も必要な場所で中~上級者向けと言えます。
伊豆海洋公園でのダイビングの様子を撮影した動画です。
施設の充実度
伊豆海洋公園の設備の充実度は、非常に高いです。
元々、ダイビング専用施設としてオープンしてダイビング訓練所としての一面あることが影響しています。
エントリーする場所の目の前に広々と階段状に整備された器材セッティングエリアがあります。
地面が斜めだったりゴツゴツしていたりして、空気シリンダーが不安定になる心配はありません。場所も広く混雑時も落ち着いて器材セッティングできて、器材を背負ってからの移動が短く負担が少なく助かります。
エントリー&エグジットは、岩が転がるゴロタからです。足元はコンクリートで整備してあり、手すりも設置されていて安心です。
ただ、波が入りやすい場所にありダイビングに慣れた方でも初めての波ある日はエントリー時に驚くのではないでしょうか。整備が行き届いているデメリットで、コンクリートの上に苔が生えて、滑りやすいことがるので油断禁物です。
更衣室前には、20人は入れるであろう大きな温水ジャグジーがあり、冷えた体を温めることができます。寒い季節は特に重宝します。
ダイビング器材の洗い場は、ダイビングセンター前(受付・売店前)と温水ジャグジー前の2カ所にあります。
ダイビング機材洗い場の奥に見えるのが、シャワーです。屋外にも更衣室内にもシャワーもたくさんあり、ダイビング間の水面休息時に潮を流したり、ウエットスーツの脱ぎ着で順番待ちはほぼ無いです。
それぞれに十分な干し場も完備されています。
特にありがたいのは、陸の休息エリアが充実していることです。常設のしっかりしたテーブル&イスと屋根付きで日差しが強い日、天候が悪い日でも快適に過ごせます。
伊豆海洋公園のファンダイビングツアーの情報を見るダイビング環境が充実し初心者にもおすすめな富戸
- ダイビングスポット:富戸
- 東伊豆エリア
- 住所:〒413-0231 静岡県伊東市富戸987
- 所要時間:都内より約3時間
- ホームページ:富戸ダイビングサービス
海の特長
ダイビングスタイルは、ビーチエントリーとボートダイビングがあります。
両方とも充実していて色々なダイビングの楽しみ方のできるダイビングスポットです。
ヨコバマ
エントリーとエグジットと専用のスロープと手すりが設置されています。
少し奥まった場所にエントリー&エグジットがあり、強い波を受けることもなく楽々です。エントリーした場所の足元は岩場で、先へ進むと砂地が広がっています。砂地は両サイドを岩場でで挟まれたようになっていて、その間でダイビングを楽しむといったポイントです。
毎年、季節来遊漁などレア生物を見ることも多いです。
エントリー後の南側(右手)には、有名な”富戸ホール”、北東側(左手)にはネンブツダイやクロホシイシモチが群れているテトラポットがあります。
ボートポイント
マエカドやフタマタ、ツナキリ、ピラミッド(限定ポイント)などがあります。
位置関係としては、富戸と隣接する伊豆海洋公園のブリマチの間にあるポイントです。
ボートは漁船スタイルで、ジャイアントスライドエントリーかバックロールエントリーとなります。潜行ブイが設置されているのでロープ潜行が出来て初心者にも安心です。
移動時間は一番遠いポイントのツナキリでも10分程度で、1本ごとに港へ戻って来るので、船を降りて休息をとることが出来ます。
潮通りが良く時に強い流れになるので、一定のレベルが必要になります。
ソフトコーラルが豊かな美しい海で、ハンマーヘッドシャークが見られたこともある面白いポイントです。
施設の充実度
名物の温泉丸は、ウェットスーツでOKと水着で入る2つあり、寒い季節は体を温められて助かります。
更衣室やシャワー室、トイレは、数年前に改装されて凄く綺麗になっています。外シャワーも設置されたので、ウエットスーツ脱ぎ着やさっと潮を流すには便利になりました。
ダイビング器材の洗い場は、ヨコバマとダイビングサービス付近の2カ所にあります。ただ、干し場はダイビングサービス側にしかなく手狭な感じは否めません。
室内に休憩室もあるのですが、ウェットスーツでは入れないです。更衣室の上とヨコバマ付近とに少し休憩場所があります。ただ、訪れるダイバーに対しては狭く、日差しを避けるところが少ないので対策は必要です。
一番の弱点は、富戸ダイビングサービスの敷地が長細いことです。ダイビングサービスや駐車場から、ヨコバマまで離れていて歩いて10分弱かかってしまいます。
ダイビング器材運搬用の軽トラックがありますので、重い荷物を運ぶ必要はないので安心してください。
富戸のファンダイビングツアーの情報を見るまとめ:実は伊豆でもダイビングを楽しめる
伊豆海洋公園は、日本のレジャーダイビング発祥の地とも言われています。また、大瀬崎の歴史も古く、日本でダイビングが広がり始めた頃から多くの人が訪れるダイビングのメッカと呼ばれています。
伊豆半島は、ユネスコが推し進めるジオパークに認定されています。そのため、他の地域では見られない特徴的な地形を楽しむこともできます。特に、東伊豆に見られる火山活動でできたゴツゴツした感じは、沖縄などの珊瑚礁の風景とは趣きが異なります。そして暖流の黒潮の影響も受け、生き物も多様でカラフルな魚たちもたくさんいます。
- 海水浴場の砂浜から海に入れる大瀬崎
- ダイナミックな海を体験できる伊豆海洋公園
- ダイビング環境が充実している富戸
私のダイビング経験から、ダイビングを始めたばかりの人にもおすすめできる【伊豆のダイビングスポット】を3つご紹介しました。
ダイビング講習や初心者に適した安全で単調なだけでなく、リピーターが多くベテランの人も足繁く通う奥の深いダイビングスポットです。
ダイビングと言えば沖縄のイメージで、伊豆だと温泉や海水浴のイメージだったと思います。でも、日帰り旅行でも十分楽しめる伊豆にも独自の魅力的なダイビングポイントがあります。
これを機に、伊豆のダイビングスポットでダイビングを体験してもらえれると嬉しいです。
では、また。どこかの海で。
ダイビングツアー多数